
『こころの子育てインターねっと関西(KKI)』は、子どもたちの心とからだの健やかな成長を願って、子育て真っ最中の親と保育士、保健師、カウンセラー、教師、医師など子どもにかかわる専門職が一緒につくったボランティア団体です。
1995年(平成7年)12月に民間ボランティア団体として設立され、10年の活動を経て2005年(平成17年)1月より特定非営利活動法人(NPO法人)として活動しています。  フォーラム全体会 会場風景
日本の子育て支援の変遷にしたがい活動内容も変わってきていますが、私たちの活動は一貫して「親を支援することにより、親を親として育て、子どもを育てる」という視点に立っています。
最初はグループ子育て支援が中心でした。2003年からカナダの親支援プログラム"Nobody's Perfect" に取り組み、2010年度からは「親子の絆づくりプログラム”赤ちゃんがきた!”」(BPプログラム)が活動の中心になりました。そして、2018年には「親子の絆づくりプログラム”きょうだいが生まれた!”」(BP2プログラム)が加わり、現在に至っています。
KKI が発足以来かかげている 「孤立・不安・競争の子育てから、信頼・安心・共同の子育てへ」 と 「子育てに共感の輪を!」の2つのスローガンは、現在もぶれることなく活動の支柱となっています。
3つのミッションと3つの行動指針
私たちは、3つのミッション(使命)を達成するため、3つの行動指針に従い活動を展開しています。

現在の主な活動
1. 「親子の絆づくりプログラム」(BPプログラム)の開発と実践、プログラムの質保証
2. カナダの親支援プログラム「Nobody's Perfect - 完璧な親なんていない」(NPプログラム)の実践
3. 会報やホームページ、フォーラムの開催、書籍の出版などを通じての情報発信と啓発活動
KKIの活動の特徴
精神的、心理的側面に焦点を当てた活動 - "こころ" に強いKKI -
KKI の代表である原田正文が児童・思春期を専門とする精神科医であることもあり、精神的、心理的側面に焦点を当てた活動を進めています。これからの日本社会では「心の問題」がメインテーマです。
子どもと親に焦点を当てた活動
精神科 小児・思春期専門外来で多くの小・中・高校生を診てきた原田代表が初期の頃から「乳幼児期の子育てがもう少し違っていたら、思春期になって私の外来を受診しなくても済んだのに・・・」と感じていたことから、特に乳幼児期から小学校低学年の時期、すなわち思春期に入る前までの親子に焦点を当てています。
「孤立・不安・競争の子育てから信頼・安心・共同の子育てへ」と「子育てに共感の輪を!」
孤立して競争する子育てではなく、親同士がつながり合う中で信頼と安心と共同の子育てができるようにしたい、そして、子育て家庭を地域みんなで支援する社会をつくりたいと志向しています。
これまでの活動
子育てや子育て支援をめぐる状況は刻々と変化しています。本会の活動もそれに伴い変化しています。
【第 I 期】 グループ子育て支援の時期 (1995年~2002年)
本会は1980年代後半から自然発生的に、全国津々浦々で活動が始まった子育てサークルや子育てネットワークなどの親たちのグループ子育ての動きに"希望の灯" のようなものを見つけ、旗揚げされたボランティア団体です。
そのような発足の経緯もあり、当初から地域で活動をしていた子育てサークルや子育てネットワークの母親たちの支援を活動の中心にしていました。 具体的には、(1) 年2回のフォーラムの開催、(2) 『みんなで子育てQ&A ― はじめの一歩からネットワークつくりまで ― 』(農文協/1997年)や 『ひろがれ!子育てネットワーク』 などの冊子や報告書の発行、(3) 毎月1回の会員懇談会「ネットワーカー・サロン」の開催、(4) 「グループ・リーダー養成講座」や「子育て支援スペッシャリスト養成講座」などの人材養成講座の開催、(5) 会報の発行(月刊、A4版12ページ)
などです。
本会の活動は、地域で活動する親たちをおおいに元気づけ、親たちだけでなく行政・自治体にも子育て支援の活動の方向性を示してきました。
【第 II 期】 Nobody's Perfect を中心とした時期 (2003年~2009年)
本会では2003年度より NPプロジェクトを立ち上げ、従来の活動に加え、カナダの親支援プログラム"Nobody's Perfect - 完璧な親なんていない(NPプログラム)" に取り組んできました。
そして、本会の活動としてNPのウエイトがだんだんと大きくなり、活動の中心がグループ子育て支援からNPに移ってきました。 この時期の特徴的な取り組みは、(1) NPファシリテーター養成講座、(2) NPファシリテーター研修会の開催、(3) 『NPセッション計画の作り方とセッション事例集』や『NPに役立つアイスブレイク集』などの冊子の発刊、(4) 各地で実施されるNPプログラムの質の確保のための取り組み などです。
【第 III 期】 BP、NPを中心とした時期 (2010年~2018年)
本会では、NPプログラムの実践の中から、初めて赤ちゃんを育てる母親向けのプログラムの必要性を痛感し、2009年度にBPプロジェクトを立ち上げ、「親子の絆づくりプログラム"赤ちゃんがきた!" (BPプログラム)」の制作に取り組みました。
そして、2010年11月のKKI 第23回フォーラムで発表し、NPプログラムと並行してBPプログラムの普及活動を開始しました。
BPプログラムは、現在の日本の子育て現場が待ち望んでいたプログラムであったためか、期待を上まわる速さで全国に広がっています。そのため、本会の活動の中心もNPからBPへ移ってきました。
【第 IV 期】 BPを中心とした時期 (2018年~現在)
本会はBPプログラムの実践の中で第2子以上の親に対する支援の必要性を痛感し、2016年2月にBP2プロジェクトを立ち上げ、新しいプログラムの制作に取り組んできました。
そして、2018年9月のKKI第26回フォーラムで、新しいプログラム「親子の絆づくりプログラム”きょうだいが生まれた!”」(BP2プログラム)を発表し、従来のBPプログラムと並行して日本全国に広げる活動を始めました。
[ これまでの主な活動一覧 ] ※別ウィンドウで開きます
役員・運営委員
役員・運営委員のメンバーは、保健・福祉・医療・教育などの諸分野で子どもにかかわっている専門職、および地域で実際に「子育てサークル」や「子育てネットワーク」、「子育てサロン」などにかかわっているリーダーたちです。
2018年11月1日 現在 ※ 五十音順
[ 代 表 ] |
原田 正文 |
大阪人間科学大学名誉教授、精神保健福祉指定医 |
[ 副 代 表 ] |
山野 則子 |
大阪府立大学教授 (社会福祉士・スクールソーシャルワーカー) |
[ 会 計 ] |
原田 寿子 |
KKI事務局 (保育士) |
[ 会計監事 ] |
河原 啓二 |
福島県県南保健所長 (小児科医) |
[ 運営委員 ] |
石井 智子 |
NPO法人高槻子育て支援ネットワークティピー代表 |
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西林 幸三郎 |
大阪芸術大学短期大学部教授 (臨床心理士) |
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宮坂 政宏 |
週刊 『教育PRO』 編集委員、桃山学院教育大学学長室長兼講師 |
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近棟 健ニ |
種智院大学教授 (社会福祉士) |
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原田 大輔 |
JCHO大阪病院 小児科(医師) |
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遠藤 たまえ |
KKI事務局 (臨床発達心理士) |
BPプログラムについて
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KKIの23年間とBPプログラムの8年間
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KKI 第26回フォーラムより (フォーラムの他の動画は「フォーラム」ページでご紹介しています。)
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